外羽根フルブローグですが…
外羽根4アイレットフルブローグ。革靴好きの方は感じていただけると思います。最近ではなかなかないスタイルですよね!最近では流行らないカタチなんでしょうか?

ね!
実はヴィンテージ品です。ヴィンテージ革靴は、フローシャイムインペリアルを持っている私ですが、決してヴィンテージ品に詳しいわけでも、ヴィンテージマニアというわけでもありません。
購入時に欲しかったのは、茶のフルブローグ。靴探しの際は「持ってない(欲しい)色カタチ」から入っていくタイプで、ブランドありきの買い物は極力しないようにしています。
たまたまの出会いがヴィンテージ品だった、というわけです。デッドストックというわけにはいきませんでしたが、使用感も少ない個体でした。
ハンドグレードであることは間違い無いようですが、製造時期は不明。検索しても分かりません。謎多き革靴。
名前は「DUKE」といいます…インソール
パッと目を引いたのは、クロケットアンドジョーンズの旧ロゴです。恥ずかしい話ですが、正直言ってクロケットアンドジョーンズの旧ロゴ、マーク自体あまり見たことがなくて…。

クロケットアンドジョーンズは自分の愛靴も含めて、よく見かける革靴の代表格ですが、同時にヴィンテージにあまり馴染みのないブランドとも言えるのかな?との思いもあり、一気に興味をそそられた次第です!

ラストは248ラスト。これまた調べてもよくわかりません。若干スクエア寄りなトゥではありますが、オーソドックスな形状と言えます。
ダサかっこいいとでも言うのでしょうか?ブランド名のみならず、モデル名「DUKE」まで金ピカプリント。
「DUKE」(公爵)です、爵位で一番上位だそう。靴だけでも…品格を笑

アッパーに苦戦
同じヴィンテージと言えど、グレインレザーのフローシャイムと違って、こちらはスムースレザーです。一番気になったのは、やはり革の「乾燥」でしょう。宿命ですね。
購入時に「こんな感じですよ」と販売者の方とは革の状態については何度かやり取りさせていただいていて、私も乾燥の度合いが分かったうえで購入しました。これはやりがいがあるぞ!と、それはそれは意気込んで笑

購入後は、手をかえ品をかえ?革の乾燥と戦ってきました。手元にきて半年が経ちますが、なんとか元気に履けています。しかし、こればっかりは毎回苦労の連続なんですよね。
例えば…靴のメンテナンスの雑誌なんかでよく目にする言葉「クリームを飲み込む」ってやつでしょうか?保湿をと思って、コロニルのシュプリームクリームやモゥブレイのデリケートクリームを試したものの、まるで速乾性の高い珪藻土マットのよう?…すぐ乾いてしまいます笑


そして沼に…
結果としては失敗だったのでしょう。原因不明のシミが…。
原因不明と言いながら、おそらくタピールのレーダーオイルをこぼしてシミになったものと推測してます笑
追記:どうやらシミはタピールのオイルではないらしいです。ヴィンテージ革靴では、クリームを塗り込む過程で「よくあること」らしい。いずれにせよ、原因は不明…
とはいえ、保湿を謳う各種クリームを塗り込んでも効果なし。2週間に1回はお手入れをしてきましたが、過保護すぎて、革への負担も甚大かと。観葉植物に水をあげすぎて枯らしてしまうようなものですかね。
最近は、思い切ってクリームの方向性を変えました。
油の膜を作ることで乾燥を防ごう!ということで、サフィールのクレム1925を。
※さすがに違うクリームの重ね塗りはしていません。

これが良かったのか、乾燥からのパサパサ感が抑えられるようです。アッパーに関しては、もう少しこの方法で試してみる価値がありそう!!
妙案がある方、教えてください!
アウトソールにも苦戦…
オリジナルのアウトソール。縞模様で、とてもかわいらしいことになってます。こちらも現行品にない仕様ですね。

そんなアウトソールですが、こちらは改造しました。オリジナルを大事にしたい気持ちもありましたが、履き心地重視!改良なのか、改造なのか賛否両論あると思います。ビブラムのハーフラバーとビンテージスチール取り付け。

ハーフラバーは靴の雰囲気を考えて、薄めの色にしてみました!ビブラムのラバーと言えば黒が多いですけど、どうでしょうか?初めての色味ですが、なかなか気に入ってます。今後、ラバーの色で遊んでみるのも面白そうです!

ヒールは、こちらも時代を感じさせる佇まい。

が、しかし……
この記事を急いで仕上げようと思ったきっかけになった出来事が…笑
ヒールのラバーが裂けてしまいました。ソール自体、ヒール自体の減りはほとんどないにも関わらず、です。

乾燥しているのはアッパーだけではなかったんですね。ゴムなので、劣化というべきか。
それにしても横方向に裂けるとは、なんともしがたいですね。歩行時には縦のストレスがかかるわけですから、どんなに応急処置しても(とりあえずしてみましたが…)意味がないと思われます。

ヒールのラバーの部分だけでも早急に交換しなければ(;_;
というわけで…
とにかく手がかかります笑
手持ちの革靴の中でも、イチニを争うくらいの困ったさん。
※フローシャイムのヴィンテージはシボ革で強い子のようで、そこまで手間暇かかるタイプではありません。
手がかかる子ほどなんちゃら、とはよく言ったもので、問題が起きるたびに愛着がわくという状態。
履き始めてまだ半年ほどですが、苦労もいとわずお手入れ方法を模索したり、実践したり…改めて自分は革靴が好きになったんだな、と思わされる、そんな一足です。

詳しくない私が主張するのもおかしな話ですが、ヴィンテージ革靴も新品同様、愛着が湧きます。
コードヴァンの靴にも言えますが、手がかかる靴もまた、いいものですね!
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