先週から、迷いに迷った表革の購入。先生方にたくさんのアドバイスを頂戴しましたが、活かしきれませんでした。せっかくアドバイスいただいたのに、申し訳ありません。ネットでは、買い物カゴに入れたにも関わらず、ほんとにコレでいいのか?最初の革でコレは高いんじゃないか?などと、いろんな思いが頭をよぎり、最後のひとポチ?ができず仕舞い。
結局、思い当たるレザークラフト屋さんへ行き、そこでダメならポチろう!と決意のもと、今週末を迎えました。
行った先は、10年くらい前に一度だけ訪問したことがある福岡市は大名の老舗。レザークラフト「ハンズたかおか福岡店」さん。こちらには大きな革が置いてたハズ!という記憶頼りの行動です。
店内では写真撮影していませんが、記憶通りに革の在庫が多数ありました。キレイなコードバンなんかも吊ってあったりと、ワクワクする気持ちを抑えながら、第一声
「革靴のアッパーに使う牛革、黒のスムーズレザーください!厚さは1.2㍉くらいがいいと思ってます」
まるで「初めてのお使い」のようなセリフに、お店の方も驚いていたような、なんだこのおじさん、という微妙な雰囲気?に。なぜか私がアガってました笑
「近くの靴教室の方?」というお店のお母さまの質問にも、ぶっきらぼうな態度で否定してしまうほど、革に夢中になってしまいました。
そうこうしているうちに、いくつか商品を出してもらい、違いをレクチャーしていただきました。違いは理解できましたが、正直、良し悪しまでは分かりません。またここでも迷います。。。
という間に、他のお客さんが。接客に行かれ、1人放置されて途方に暮れてると、今度はお店のお父さまが現れて一言
「革靴にゃカーフがよかろう」
これで腹が決まりました笑。キップで充分だと思ってましたが、お言葉に従ってカーフ。セール中らしく格安価格で、樋口一葉さんでお釣りがきました。ど素人の私には、既に文句のつけようがありません。来てよかった…。
商品は二重に包んでるから、多少は雨に濡れても大丈夫だよ、送り出してくれました。靴作りを始めてからというもの、優しいお店、優しい先生方ばかりで、ほんとありがたいかぎりです。
さて、これで、ようやくの作業再開

さっそく、型紙と銀ペンを取り出し、せっせと、ライニングで経験済みの裁断作業へ。

教科書と比較すると…あ、ベロがない。今更ですが、型紙の切り抜き作業で失念していたようです。慌てて型紙作り。
ちなみに、教科書には「革の傷が無く、繊維が詰まった場所から切り出します。部品の伸び方向も考慮して、革の繊維方向にも注意しましょう」とありますが、残念ながら分かりません。今回は無視します。
あっという間に

ライニングの豚革の方が裁断しやすかったですね。厚さの問題もあると思いますが、銀面と床面の違いが、よりハッキリしていて各々切れ方が違うような。具体的には、床面が引っ張られるような感じがしました。包丁の刃の角度や力加減もまだまだ勉強が必要です。
ようやく、ここまでこぎつけました。アッパーの表裏が揃いました!
次は漉き作業に入っていきます。
漉いていくのに、実は先週からいくつか方法を考えていました。それは…
1.革漉き機を購入する
2.便利グッズを購入する
3.革包丁でなんとかする
です。
1.は高額のため早々に諦めました。この先、10足くらい作れたら購入を検討します。
2.はネットでもいくつかありました。お求めやすい価格です。たぶん先述の「ハンズたかおか」さんにもあったはずですが、革に夢中で完全に失念。おっちょこちょいが過ぎるようです。。。
結局、いったんのところ3.を選択。これまた、やってみなけりゃ分からないだろうという、先に進みたいだけなのか、失敗したいだけなのか、説明し辛いメンタル笑
一応、事前にお勉強しました。とてもじゃないけど、YouTube動画(音量注意)のようにいきません。定規で段差をつけて、適当な角度で刃をちょこまかと。縦に入れたり横に入れたり。
床面が繊維質になってるので、それを刃で少しずつ削り取っていく要領でやってみましたが、果たしてそれが漉きなのかどうか笑


とりあえずベロを終えて、バンプ、トゥキャップ。果たしてこれで良いのか?との疑問を持ちながらも夢中で作業すること3時間。とてつもなく時間がかかります。
もはや根気の問題でもありません。体力的にも疲れました。ほんと、床面が厄介なんです。やつらが、その繊維がまとわりついてきます。夢に出てきそうなくらい、しつこいやつらなんです。

とはいえ、忍耐強く頑張っていると、ふと「革が薄くなれば良いんでしょ?漉くって、そういうことでしょ?」と悪魔の囁きなのか、閃きなのか分からない声が。
気付いた時には、紙ヤスリを手にしてました笑。ラスト成形を思い出したかのように、ひたすらヤスリます。

一定の効果はあったでしょうか?それっぽいような、そうでないような。
しかし、ヤスリを使うデメリットも。力加減が難しく、漉いた箇所を引っ張って破いてしまいます。また、革の固定が甘いと、勢いあまってヤスリが銀面の方に滑り込んでしまいます。
破れてしまった箇所はどうするかというと、型紙を押し当てて、破れてガタついた切り口を整え直しました。
特にトゥキャップは革靴の顔です。少しくらいは出来上がりをイメージしないといけませんね。

小さくなっていく各パーツですが、そこは大丈夫(なハズ)です。こういうこともあろうかと、ではなく…私の技術的な問題?もあったりなかったりしますが、銀ペンの線の外側で裁断しているため、各パーツは型紙よりも少しずつ大きくなっています。言い訳ですが、縫い付ける前に最終調整するつもりでした笑
、、、大丈夫なことを祈ります。
こんな感じで、ゼロ漉きに関しては、革包丁で粗めに漉いた後にヤスリで仕上げ。1/3〜1/4を漉く箇所は、ヤスリのみで一点突破。

そして、出来上がり、


さっそく、トゥキャップは漉き過ぎていることが判明しました。教科書では「1/3〜1/4を漉く箇所」のところ、「ゼロ漉き(のつもりで)」かましてます。いざとなれば、まだ革も余っているので何とかなるでしょう笑
来週は引き続き漉き作業②の予定ですが、最後に余り革の紹介


とんでもなくもったいない使い方をしました。これも課題として、次回以降に活かせればと思います。
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